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この1年で作ったスライドを振り返る

投稿日: 2025/12/31

振り返りアウトプットLT

週1LTのために作成した41本のスライドを振り返り、学びと成長をまとめました。

はじめに

前回は業務内での実績を振り返りましたが、今回はこの1年で作ったスライドを振り返る記事です。

社内業務とは別に、日々学習した内容をアウトプットするために、基本的に週1LTのスライドを作成してきました。予定や体調不良以外は発表していて、気づけば41本のスライドが溜まっていました。

スライドは全てSpeaker Deckにまとまっているので、全体はこちらを参照してください:
https://speakerdeck.com/nikawa2161

年間サマリー

  • 作成スライド数: 41本
  • テーマ:
    • テスト(テストサイズ、TDD、Vitest、ロードテスト)
    • DB・設計(PostgreSQL制約、レプリカ遅延、キャッシュ)
    • フロント・アーキ(レンダー、コンポーネント、Stream API、oEmbed)
    • LLM・開発ツール(Cursor、Claude Code、拡張機能)
    • 個人開発(Ribbon、認証追加、進捗報告)
    • 思考法・キャリア(問題空間/解決空間、原則、自己肯定感)
  • アウトプット形態: 社内LT(週1ベース)

今年の結論

週1LTのためのスライド作りは正直辛かったです。でもエンジニアは技術を更新し続けないといけないし、停滞は衰退なので、アウトプットが薄くても続けました。ネタがない時は地獄で、技術以外の話で乗り切った回もありました。それでも形として残るのは嬉しいし、達成感があります。

ハイライト4選(最初に読むべき4本)

全部読むのは大変なので、まずはこれを読んでほしい4本を選びました。

1. 個人開発:沖縄に帰った

沖縄に帰郷するタイミングで、個人開発プロダクト「Ribbon」を始めました。背景には、自分自身が彼女を探していたことと、沖縄の離婚率の高さがありました。マッチングアプリは数多く存在しますが、バツイチに特化したものはほとんどありません。この2つを掛け合わせたサービスは面白いのではないかと考え、「バツイチ向けマッチングアプリ」という形で始動しました。まずは小さく始めて、ユーザーの声を聞きながら育てる方針です。

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2. ハッカソン:社外メンバーとの開発

初めて社外メンバーとハッカソンに参加しました。熱海で2日間の泊まり込み開発を行い、テーマから何を作るかの洗い出しからスタートしました。寝ずに開発を続ける過酷な環境でしたが、今となっては良い思い出です。他の参加者のアプリ開発はレベルが高く圧倒されました。結果は予選敗退でしたが、社外の人と連携して一つのプロダクトを作っていく経験は滅多にないし、非常に良い経験になりました。

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3. ユーザーインタビュー分析

社内でデザイナーさんがユーザーインタビューを実施していました。実際に開発者で作ったプロダクトをユーザーに使ってもらい、どこに課題があったのかをメンバーで話し合いながら分析していきました。「よりこうしたら良い」といった議論にも発展し、ユーザー目線でプロダクトを作っていく感覚をつかみました。この取り組みに価値を感じ、社内LTでその学びを共有することで、他のメンバーにもこの活動を広めました。チームで議論しながら作る重要性を実感した経験です。

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4. TypeScript型推論の限界

TypeScriptの型推論がうまくいかないケースに遭遇しました。具体的には、Honoの仕様でBFF側で型推論ができなくなる問題に直面し、どう解決するか仮説検証を回しました。結果的には解決できませんでしたが、理想を追い求めるより「最速で価値を出す」ことを優先しました。まずは動く状態で価値を届けることを優先した判断です。

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作り方・運用

ネタの見つけ方

  • 業務で詰まった内容、実践した内容を書く: 実体験が一番説得力があります
  • 外部イベントを書く: ハッカソンやカンファレンスの学びをまとめます
  • 個人プロダクトの経験を書く: 開発の進捗や詰まったポイントを共有します
  • 本のアウトプットをする: 読んだ本の要約や感想をまとめます
  • 最悪プライベートでアウトプットする: ネタ切れ回避のための最終手段です

1本作る時間感

  • 前半: Figmaで1時間以上かけがち(デザインにこだわりすぎた)
  • 後半: Marpに移行し、殴り書き→AIでスライド化(効率化)

来年改善したい運用

  • 今年はデザインより「出す」を優先: まずは形にすることを重視
  • 来年はMarp内の統一コンポーネントで再現性高く綺麗にしたい: デザインの質を上げる

来年の方針

  • シリーズ化: 挫折しがちなので、体系化して挑戦する
  • 個人開発は継続: ネタの宝庫なので、引き続き進める
  • スライドだけで終わらせず、ブログ記事もちゃんと書く: アウトプットの幅を広げる

付録:全スライドリンク一覧

スライドの全体一覧・最新はSpeaker Deckにまとまっているので、こちらを参照してください:
https://speakerdeck.com/nikawa2161

全41本のスライド一覧

1ページ目(最新側の18本)

  1. プログラミング原則の学び:DRY/YAGNIなど「設計・原則」の学びメモ
  2. 沖縄観光とPostgreSQL排他制約の話:PostgreSQLの排他制約(range型、&&、GiST、btree_gist等)で「重複予約を防ぐ」話
  3. バツイチマッチングアプリの進捗:プロダクト「Ribbon」開発アップデート(構成:turborepo/Next.js/hono、MyNaPortal API課題など)
  4. 沖縄リモート生活と、新しい発想の種:沖縄での拠点探し・生活→「バツイチ向けマッチングアプリ」アイデアに繋がる話
  5. 転生したら自己肯定感MAXになりたい:自己肯定感をテーマに、ストレングスファインダー等から自己理解・捉え方の工夫
  6. 課題を映す問題空間と、答えを描く解決空間:問題空間/解決空間(何を解くか/どう解くか)を整理する話
  7. はじめまして、にかわです:自己紹介(経歴、地元、入社経緯など)
  8. oEmbedとは?:oEmbedの概要、リクエスト/レスポンス、Discovery、実装方針
  9. ユーザーインタビュー分析に参加して得られたことと気づき:インタビュー分析の観点(Why/What/How、KJ法などの示唆)
  10. 自分のコードを数年ぶりに読んだら:過去コードを読み返しての気づき(構成・改善点など)
  11. UNIX哲学:UNIXの考え方(小さく作る・組み合わせる等)を整理
  12. アプリ開発進捗報告:Claude Code導入、ワークフロー整備、マイナポータル対応課題、今後方針
  13. 「アプリ」認証追加:アプリに認証を追加した内容
  14. 問題・解決空間:問題空間/解決空間の整理
  15. 自己肯定感:自己肯定感の自己開示・学び
  16. マッチング:マッチング(Ribbon)開発アップデート
  17. コンパイルの違い:コンパイル方式/インタプリタ方式、TSはTS→JS変換+実行時はJITなど
  18. TypeScript×Honoでのエラーハンドリング:TypeScript×Honoでのエラーハンドリングと型推論(onErrorで型が失われる等)を検証した話

2ページ目(18本)

  1. difit:ローカルのGit差分を、GitHubのPull Request(Files changed)みたいな画面で見ながらレビューできるCLIツール。
  2. フロントのキャッシュ:フロントエンドのキャッシュ戦略・注意点
  3. Cursor:Cursor(AIエディタ)関連の話
  4. コンポーネントとレンダー:React等のレンダリングとコンポーネント設計
  5. 経営戦略(人生):人生を経営戦略っぽく捉える話
  6. LLMを拡張機能に:LLMを拡張機能(ブラウザ拡張など)で活用する話
  7. Dia:AIが"タブの中身"を理解して要約・比較・文章化まで手伝ってくれる、Chrome寄りの操作感のAIブラウザ。自分も現在これをメインで使っていて、調べ物や複数タブの整理がかなり速くなるのが体感メリット。
  8. LLM概論:LLM概論/メモ系
  9. Stream API:Stream API関連の話
  10. State of JavaScript 2024:State of JS 2024の要点まとめ
  11. アプリ紹介:作っている/作ったアプリの紹介
  12. アドベントカレンダーでネタがない:アドベントカレンダーのネタ出し
  13. テストサイズの分類:Unit/Integration/E2Eなどテストサイズの整理
  14. レプリカ遅延:DBレプリケーション遅延と対策
  15. Vitest:Vitestの使い方/導入/運用
  16. ロードテスト:負荷試験(観点・ツール・指標など)
  17. TypeScriptドメインモデリング:DDD寄りのドメインモデリングをTSで表現(VO/Entityなど)
  18. テスト駆動開発の定義:TDDとは何か(定義・誤解されがちな点)

3ページ目(5本)

  1. ソフトウェアテスト第4章:書籍/学習メモ(第4章の要点)
  2. ソフトウェアテスト第3章:書籍/学習メモ(第3章の要点)
  3. ハッカソン:ハッカソンの内容/振り返り/成果物
  4. ソフトウェアテスト第2章:書籍/学習メモ(第2章の要点)
  5. ソフトウェアテスト第1章:書籍/学習メモ(第1章の要点)

おわりに

41本作ったことへの達成感は大きいです。形として残る嬉しさがあります。

ただ、辛かった点も正直にいうと、ネタ切れ地獄が本当にしんどかったです。でも、続けたことで得られた学びは大きかったです。

来年はシリーズ化して体系的に学び、個人開発も継続し、スライドだけでなくブログ記事もちゃんと書いていきたいです。

改めて、スライドはこちらにまとまっています:
https://speakerdeck.com/nikawa2161